木の看板の耐久性について
弊社ではログハウスなどにも使用されている屋外用防腐塗料を使用していますので屋外でも安心して設置できる木製看板のご提供をさせて頂いています。
木製看板はその温かみと風合いから人気があり、さまざまな場所で使用されています。
屋外環境に設置される木製看板は、風雨や紫外線にさらされています。
お客様からも多くご質問をいただく木製看板の耐久性を高めるためのポイントとメンテナンスについてご紹介させていただきます。
木はなぜ腐るのか?
色々検索して調べてみました。インターネットってやっぱり凄いですね。
一瞬で、いろいろな情報を手に入れることができます。
木が腐るという事は、腐朽菌とやらが木質部分を分解することだそうです。
木材腐朽菌の主な生育条件は、木材含水率30~150%、湿度 85%以上、温度5~45℃、酸素を必要とし、
栄養分は木材の主成分で あるセルロース、ヘミセルロース及びリグニンということです。
他にもたくさんの難しい言葉での記事や説明がありましたが、私が眠くなってきたので
今、これを読んで頂いている方が眠たくならないように割愛させて頂きます。
ということで、腐朽菌が好む環境とは、湿気や水分があるところのようです。
木材における耐腐朽菌の影響
木材において耐腐朽菌が発生するかどうかは、複数の要因に影響されます。
まず、元々木材に耐腐朽菌が存在している場合があります。
また環境条件によってその発生が促進されることがあります。
湿度の高い場所や地下など、湿潤な環境は耐腐朽菌の増殖を助ける要因となります。
腐れなどを発見した場合は塗料の塗り替えだけでなく、作り直しが必要になります、
弊社ではその状況にもよりますが腐った個所一部だけを作り直しをし、修復してお客様のご負担が最小限で済むように心がけて対応させていただいています。
屋外で50年水中(淡水)でも25年耐腐朽菌耐用年数がメーカー保証されている木材ACCOYA®
弊社別サイトCRANK-nameplateで取り扱っている木材です。
看板から水分を遠ざける
「木の耐久性を上げる=腐らないようにする」だと考えていますので、できるだけ湿気や水分から遠ざけるようにしています。
屋外に設置するとどうしても雨にぬれますが、ぬれてもいいのですぐ乾くように、水はけをよくして、看板が水分を保つ部分をできるだけ少なくするように心がけています。
実際にはどのようにしているかというと、たとえば写真のように看板の裏に柱を取り付けています。
地中に埋め込むとのことでしたので柱はアルミですが、アルミの柱と看板の接地しているところが雨のあとに水分を保って、いつまでも乾かないところです。
この接地部分を、全面ピッタリとくっつけるのではなく少し隙間をあけています。
看板の横からこうすることで、アルミの柱と看板の接地する面積が少なくなり、ぬれた後でも早く乾きます。
この他に、木の柱でご希望の場合は地面に刺したところから腐り始めてきますので、取り換えるという事を前提で初めからもう一本柱を一緒にお送りしています。
設置場所の影響
木製看板の設置場所は、その耐久性に大きな影響を与えます。
長時間、直射日光や風雨の影響を受ける南向きや西向きの場所では、塗料の劣化が早く進む可能性があります。
また、湿度の高い場所では腐食が進行しやすくなります。そのほか、 木製看板の腐食は通常、上部の方から進行していくことが多いため、木製看板の上部に庇などの遮蔽物があるのはいいように思ます。
防腐塗料の重要性と木材の選定について
屋外に設置される木製看板は、雨や直射日光による影響を受けやすいため、耐久性を保つためには防腐塗料が欠かせません。防腐塗料は木材を保護し、腐食や色あせを防ぎます。
私の工房で使っている材料は、ほとんどの場合「杉」になります。
よく、ウエスタンレッドシーダーが屋外でも耐久性があるといいます。ウッドデッキなどでもよく使われているようです。
確かに、無塗装のままで屋外に放置した場合は耐久性に差が出ると思いますが、看板ですので無塗装での設置はほとんどないと思います。(個人的には、無塗装の看板もいい感じだと思うのですが…)
ですので塗装をしている看板の場合、耐久性というのは、木が何を使ってあるかという事よりも、それ以前に塗料が何を使ってあるかという事のような気がします。
時間が経つにつれて塗料は薄くなってきます。月日や環境などにより徐々に防腐塗料の効果が弱まってくるとイメージしていただけたらと思います。
そして、どんなにいい塗料を塗っていても数年たつと、どうしても色が落ちてきますので完全に色が落ちてしまう前に、メンテナンスをするかどうかで耐久性は大幅に変わってくると思います。
下の写真は、文字の所だけ色をつけていて、あとは無塗装です。
左の写真は、作りたての時の写真です。右の写真は作ってから1年半ほど経った写真です。
設置場所は、雨の当たる屋外で、半年ほどでグレーに変色してきます。
このグレーの感じが結構気に入っているんですが、どなたかこんな感じで作りませんか?
あまり日の当たらないところに置いていますが、今のところ全く腐る様子はありません。
杉に対する評価はあまり高くないようですが、杉の木でもゼンゼン大丈夫ですよ。
実例:メンテナンス無し14年目の驚き
弊社では木製看板のメンテナンスを行う中で、特に印象的なケースがありました。
その中で一番長い期間、作り直しの必要がなかったのは、なんと14年目のメンテナンスの看板でした。
この看板は、設置場所も直射日光が当たり、雨ざらしの状態で長らく使われていました。
予想をはるかに上回る木のポテンシャルに驚きを隠せなかった実例としてご紹介させていただきます。
定期的なメンテナンスの重要性
木製看板の耐久性を維持するためには、定期的なメンテナンスが不可欠です。メンテナンスといっても防腐塗料の重ね塗りのことです。
塗料メーカーは一般的に、2年から5年ごとにメンテナンスが推奨されています。定期的な塗り替えによって、木材の劣化を防ぎ、耐久性を向上させることができます。
メンテナンスの方法についてはメンテナンスについてのページで詳しく説明しています。
メンテナンスをするかしないかでは看板の耐久性は雲泥の差になります。
車などもメンテナンスをしっかりすると永くきれいにいい状態で乗れると思います。
お忙しいとは思いますが、少しお時間を作って頂いて手をかけてやれば愛着もわくし永く使えると思います。
メンテナンスについてご相談やご依頼ありましたらいつでもお気軽にご連絡ください。
メンテナンスをして新品同様によみがえることができる強み
最後に、木製看板の耐久性についてこんなにも長く文章を書いているとマイナスイメージを持たれる方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、 私は屋外に設置されている屋外用の木ではない他の素材の看板も雨や紫外線などにさらされることにより、月日とともに劣化を感じることに違いはないと思っています。
木製看板の良さと強みはそう感じた時にメンテナンスをして看板を新品同様によみがえらせることができることだと思います。
メンテナンスをしたり、修復したりして末永く使用できること、そして、さようならをすることになった時にも地球に返すことができる、優しい素材というところにおいても、木の看板はとても優れていると思っています。
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